プロファイリング関連のノンフィクション「FBI心理分析官」を読了
ロバート・K・レスラーさん執筆のノンフィクション「FBI心理分析官」を読みました。著者のレスラーさんは、FBIに所属し20年近くプロファイラーとして活躍した人物で、「FBI心理分析官」では、彼が調査に関わった事件や凶悪犯との面談で得た心理分析などが語られます。
|ω・`) プロファイラーって何ぞ?
と思われるかもしれませんが、現場や被害者の状況から、犯人の人種、体格、職業、生活環境、人数などを推定(プロファイリング)する人のことです。
推理小説などでは天才的なひらめきで事件が解決といったものが多くありますが、レスラーさんはそういったひらめきではなく、実際に刑務所に収容されている凶悪犯100人以上と面接した経験をもとにプロファイリングを行っています。ちゃんとした理論をもとに犯人を特定していくんですね。
|゚Д゚)) それでは読んでみましょうか
本の中で語られるのは、連続殺人鬼や大量殺人鬼の事件なのですが、事件発生から犯人像の分析、犯人の逮捕、面接による心理分析と一連の流れが詳しく掲載されています(犯人及び被害者、犯行現場の写真付き)。読んでいると、
('A`) うわっ、ろくでもねぇ
という感じで気分が凹みます。事件の記事や報道などに嫌悪感というか厭世感を抱く自分には、精神的に耐えがたいものがありました。
また、本の冒頭の扉部分で、「怪物と闘う者は、その過程で自分自身も怪物になることがないよう、気をつけねばならない。深淵をのぞきこむとき、その深淵もこちらも見つめているのだ」とニーチェの言葉が引用されていますが、まさに人間が抱える精神的な闇を覗き込んだといった感じです。
(((( ;゚Д゚)))) 汚らわしい、汚らわしいわ
日本でも凶悪犯罪が多発していますが、海外の連続殺人犯は被害者が30人以上とかその凶悪度が半端じゃない。その手口の巧妙さも残酷さもずば抜けていて、人間の皮をかぶった悪魔または怪物という印象を受けました。罪悪感のかけらもないといいますか、他人の命をなんとも思わない。
(;´Д`) プロファイラー目指すわけじゃないから読むのやめたい…
内容は筋道だっていますし読みやすいのですが、心が耐えられない本でした。本を読んでいて、こういった感想を抱いたのは初めてです。
評価は☆3。犯罪者の心理をどうしても知りたいというような人以外には勧められません。書かれている内容は優れているのですが、本自体から闇が漂う気がして手元に置いておきたくない。青少年には絶対読ませたくないといったものでした。本としては優れているんですけどね。
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コメント
私も、FBI分析官シリーズ1・2を読んだけど何かキツイわあ~
近じか、ブックオフに持って行きます。
まだ「羊たちの沈黙」の方が読みやすいわあ~
投稿: | 2013年5月 4日 (土) 02時30分
「羊たちの沈黙」名前だけは知っていますが、読みやすいんですか。今度買ってみようかな。
投稿: やうやく | 2013年5月 4日 (土) 07時16分