闘争本能がほとばしる、ヘミングウェイの「老人と海」
ヘミングウェイの「老人と海」を購入しました。
年老いた漁師「サンチャゴ」と巨大カジキマグロの数日間にわたる闘いを描いた作品です。概要についてはちらっと耳にしたことがあるのですが、歳を経た漁師が主役ということで、
|ω・`) 海の哲人なのかしらん
|ω・`) 人生について語っちゃうような崇高なストーリーかしらん
と思っていたのですが、読んでびっくり。
(〃*`Д´) ふぉりゃぁ~、カジキ観念せいやぁ~
(〃*`Д´) 鮫も叩き潰すぜ、おんどりゃ~
(〃*`Д´) こん、ガスタレが~
みたいなパワフル爺さんでした。
普段の生活が極貧でろくに食事をしていないため、カジキとの闘いの最中に体力が尽きそうになったりするんですが、途中で獲ったシイラやトビウオをバリバリと食して回復。知恵と根性をフル活用して、自分の船よりも大きいカジキ(体長5.5メートル)をついに仕留めます。この4日間にわたる死闘が、
|゚Д゚)) とっても手に汗握るんです
ドキュメンタリー番組を見ているような感じで、グイグイと引き込まれ一気に読んでしまいました。
|ω・`) さて、
「老人と海」は、カジキを釣り上げた後も話が続きます(後半こそが本題なのかな)。
カジキがあまりにも大きいため船にくくりつけて帰ることになるのですが、港に戻るまでの間、鮫が寄ってきてカジキの身体を食い千切ろうとするんですね。サンチャゴは必死になってカジキを守ろうとするのですが、数日間にわたる死闘から来る疲労や銛の喪失などでカジキの大半は鮫の餌食に。サンチャゴは、カジキの死を無駄にしてしまったことを嘆き失意のうちに就寝。
|゚Д゚)) ………何か胸にくるものが
老漁師の数日間を描いているのですが、栄光を追って、栄光を手に入れて、それが無残に失われていくという人生のほろ苦さも描きだしているのかなという印象を受けました。スリリングかつテンポがよいので、単純に漁師の話として読んでも面白いですね。
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