西村淳さんの「面白南極料理人」を読了
西村淳さんのエッセイ「面白南極料理人」を購入しました。映画化されていて、そのDVDが2月に出るそうですが、その作品紹介がとても面白かったんで原作を買いました。
|゚Д゚) とても面白そうなんです
西村さんは、第30次南極観測隊、第38次南極観測隊ドーム基地越冬隊に料理人として参加。同書では、南極観測隊(ドーム基地越冬隊が中心)がどのような生活を送っていたのかについて、料理人の立場から伝えています。
ドーム基地は、昭和基地から1000km離れたところにあり、雪上車で20日間もかかる僻地。標高は3800メートルで富士山よりも高く、平均気温は-57度(最低気温は-80度)。ペンギンやアザラシといった生物はおろかウイルスさえも生存できない地の果て…、
|ω・`) とんでもねぇとこだなや
そこに9名のおっさん(研究者、医者、料理人など)が放り込まれ、1年間生活を共にします。
最寄りの昭和基地まで片道20日間。周囲は-57度以下の極寒の地。ということで、施設で異常発生=生命の危機というプレッシャーのある環境。しかも狭い空間で1年に渡って共同生活を行う。
|д゚) うわぁ、うわぁ
逃げ場なしという状況ですね。
唯一の楽しみというかガス抜きというか、気力を与えてくれるのは食。食に執着した人間が生み出す喜怒哀楽のドラマ…という話を期待したんですが、意外にも原作の「面白南極料理人」では、料理の話は3割ぐらい。どちらかというと各隊員にまつわるエピソードがメインとなります。
|ω・`) 原作と映画版は趣が異なるのかも
期待とはちょっと違ったんですが、想像を絶する状況での生活模様を知ることができるので結構面白いですね。が、西村さんも結構ストレスがたまっていたのか、それとももともとそうなのか、ほかの隊員に対して辛口というか辛辣な部分があるんでクセがある内容といえばクセがある内容。あとは食材の豪華さなどについても、人によってはいい気分にならないかも。読む人を選ぶ作品かもしれません。
評価は☆4。「不肖・宮嶋 南極観測隊ニ同行ス」を読んだことのある自分としては、裏話的なエピソードを知ることができて楽しかったですね(不肖・宮嶋~の内容は事実と異なると西村さんが言及しています)。
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