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2010年2月22日 (月)

映画『キャタピラー』のベースである「芋虫」。角川版は伏字だらけですが

映画『キャタピラー』に出演した寺島しのぶさんが、ベルリン映画祭で最優秀女優賞を受賞したとのことで、おめでとうございます。

∑ъ(`・ω・´) 35年ぶりの日本人受賞らしいです

で、映画『キャタピラー』は、江戸川乱歩さんの短編小説「芋虫」をベースにしているそうです(設定だけ拝借した感じになるのかな…)。

自分は江戸川乱歩さんの作品が好きなので、ちくま日本文学、春陽堂、創元推理文庫、角川ホラー文庫と各出版社版を持っているのですが、「芋虫」が収録されている書籍は角川版しか持っていません。

|ω・`) 新品も中古も江戸川乱歩さんの取り扱い店は少ないんです

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で、角川版なんですが、

( ゚皿゚) 伏字だらけじゃないですかキーッ

強烈な表現がある部分はすべて「……………。」のように伏字。中には人物の発言がまるごと伏字になっていたりと、

(´゚'ω゚`) ショボーン

新潮文庫版は伏字がないそうなので、こりゃ買いに行こうかなぁと。まぁ、伏字だらけでも十分に面白い(というか怖い)作品なんですけどね。

(´・ω・`) 「芋虫」を読んだことのない人は角川版でも…

さて、「芋虫」ですが、傷痍軍人とその妻のお話です。

戦争で手足を失った上に、話すことも聴くこともできなくなった夫。感情は、表情と這いずる仕草、コマのように回る行動、口に筆をくわえての筆談でしか表せません。その姿は人間ではなく、まるで芋虫のよう。

そんな夫を世話する妻。疎ましさ、愛しさ、情欲が混然一体となり、ある日とんでもない行動に…。正直、読んでいて背筋が凍りつく思い。

((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル

でも怖さだけじゃなく、どことなく哀しさと優しさの漂う作品。エログロだけじゃなくて、情緒があるというか、日本人なら共感できる内容じゃないかなと思います。愛情というか愛憎というか人間の感情の複雑さが胸にぐっときます。最後の夫の行動にも、

。・ ゚・。* 。 +゚。・。* ゚ + 。・゚・(ノД`)

でもね、超怖い作品です。

評価は☆4。読んだのは角川版なので伏字だらけなんですけどね…、それを差し引いても素晴らしい作品だと思います。江戸川乱歩さんの作品は、大人になってから読むと非常に味わい深いです。

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コメント

伏字の所
気になりますよね。
私も角川版のしか
見たことないです

投稿: (*_*) | 2011年2月20日 (日) 04時38分

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