鈴木光司さんの「神々のプロムナード」を読了/ネタバレ含む
鈴木光司さんの小説「神々のプロムナード」を読みました。鈴木光司さんは、「リング」、「らせん」、「仄暗い水の底から」などホラー小説で有名ですね。
|゚Д゚)) リングは衝撃的でした
さて、「神々のプロムナード」ですが、失踪した友人を探すという探偵もの。調査を進めるうちに、失踪の裏には新興宗教の存在があるらしいということになり、
|∀・) これは期待できそうな予感
と読み進めていったんですが、中盤あたりからストーリーが継ぎはぎになり、終盤に至っては投げっぱなしジャーマンといった放り投げ状態に。
|ω・`) あれ? 伏線とかどうすんの
序盤に張った伏線に対するフォローが全くないといいますか、
|ω・`) なんだろう、このやっつけ感は…
その場その場を書いたという感じで、ストーリーや場面描写、人物描写などがペラペラ。薄いんですね。小説の場合、伝えたいテーマやトリックがあってそこに肉付けして行く感じになると思うのですが、そういうものがなくて書き進めてしまった感じ。
|゚Д゚)) いったい何があった?
と読み終えたのですが、著者によるあとがきでその原因がわかりました。
鈴木光司さんが本作品の構想を練り終えて、いざ連載を始める段になって、オウム事件が発生。「最初の構想のままでは、オウム事件を真似たと誹られてしまう」と考えて、鈴木光司さんは最初に練ったストーリーを破棄。
|∀・) ストーリー破棄したけど、雑誌連載の開始時期は変えられん
ということで、書きながら軌道修正していった(というか新ストーリーを作っていった)そうです。結局、鈴木光司さん自身、ストーリーの落ち着く先も見えないまま執筆。雑誌連載のため時間に追われる結果となり、ほとんど内容が練れなかったようですね。
|ω・`) つうか、ひどい出来だなや
作中に出てきたアイスコーヒーが数ページ後にはホットコーヒーになっていたり、整合性もないあたりが、混乱の度合いを伺わせます。
ここで、頭に思い浮かんだのが、最近お気に入りのCM(ぱなしのはなし)のフレーズ。
|゚з゚) 出しっぱなし♪
|゚з゚) 差しっぱなし♪
|゚з゚) 開けっぱなし♪
|゚з゚) 流しっぱなし~♪
|゚з゚) 掛けっぱなし♪
|゚з゚) 点けっぱなし♪
|゚з゚) 小さなようで~大きな話~♪
|゚з゚) っぱなし~ばかしじゃ地球も悲し~♪
( ´∀`)ノ っぱなしは無しって話です♪
コイツゥ( ´∀`);y=ー(゚д゚)・∵. ターン
もうね、歌を口ずさまずにはいられない出来でした。小説で投げっぱなし~。「神々のプロムナード」の評価は残念ながら☆1。
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