「ユリイカ」で諸星大二郎さんの特集をやっていたので購入
雑誌「ユリイカ」の2009年3月号で諸星大二郎さんの特集がやっていたことを知り、ネットで購入。「ユリイカ」に関しては読んだことがないんですが、詩と批評を中心とした雑誌のようです。
|゚Д゚))) 自分とは明らかに路線が異なりますな…
で、諸星大二郎さんの特集に関してですが、雑誌の性質上からか、○○文学研究者や批評家などによる批評が9割を占めています。諸星大二郎さん本人が登場するのは冒頭のインタビューのみですね。
本人が自分の作品を解説するのではなく、他人がなんやかんやと述べる。まぁ、それは別にいいんですが、批評といいつつ論者が自分のことしか語っていなかったり(別にあなたのことは知りたくないんですが…)、言葉を弄くり回すことに夢中になりすぎて、読みづらい&内容がスカスカだったり
(#゚Д゚)y-~~ なんじゃこりゃ
的なものが混ざっているのが残念な感じでした。
諸星大二郎さんといえば、民間伝承や神話、伝説、仏教にみる宇宙論など異端というか異説を取り入れた大胆なストーリ展開が魅力なんですが、その元となった説の学界における扱い、作品が発表された時期の社会情勢と当時の周囲(同業者、編集者、読者、学識者など)の反応など、作品周辺の話をメインに据えた方が面白い内容になったんじゃないかと思います。
|ω・`) 批評雑誌という縛りがネックですな
「ユリイカ」の中で興味深かったのは、呉智英さんの「懐かしさと不気味さと」、春日武彦さんの「感情のある風景のこと」、海老原豊さんの「境界の散歩者」、竹熊健太郎さんの「ワン&オンリーな作家」、師茂樹さんの「顛倒への名づけ」、中田健太郎さんの「共同体の開かれ」。
なお、諸星大二郎さんが1970年に描いた『硬貨を入れてからボタンを押してください』が収録されていますが、「ユリイカ」でしか読めないようなので、同作品のために買うのもありはありかな。
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