吉村昭さんの『私の引き出し』を購入
吉村昭さんの『私の引き出し』を購入しました。小説ではなく自叙伝ですね。私生活や取材で出逢った人々や出来事、物事に対する考えなどが66話詰まっています。
( ゚Д゚)σ バラエティ豊かじゃ
一話一話は非常に短いのですが、内容がギッシリといった感じで、それぞれが非常に興味深いです。
こういった自叙伝的なものですと、自分を良くみせようというものや、わざと貶めて笑いをとろうというものがあるわけですが、吉村昭さんの場合は、そういういやらしさがなく、訥々と話が進んでいきます。
第三者的な冷静さなんですが、しっかりと吉村昭さんの物事の捉え方や考え方、価値観というものが含まれています。読んでいると、吉村昭さんの人柄を身近に感じられて
( ´∀`) 心が落ち着きまくり
ときどき頑なな感じであったりするんですが、そこも人間らしいですね。
吉村昭さんの作品については、数多く接していますが、一個人として非常に厳格なものを持ちつつも、他者への思慮や尊重というものがある人なのかなという印象。一昔前の昭和時代の親父といったところでしょうか。吉村昭さんの作品は好きですが、より一層、敬愛の念が沸き上がるのココロ。
吉村昭さんの作品に初めて触れるという人には、ノンフィクション系の『高熱隧道』、『漂流』、『羆嵐』、『破獄』、『零式戦闘機』がオススメ。
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