横山秀夫さんの「クライマーズ・ハイ」を読了、これは傑作じゃないですか
横山秀夫さんの小説「クライマーズ・ハイ」を購入。御巣鷹山の日航機墜落事故をモチーフにした小説ということで、
( ゚Д゚)σ それ売っちくい
と速攻でGET。といっても、これまで他の作家が出しているようなドキュメンタリーものとは趣が異なり、事故の発生原因や遺族といったものにはスポットを当てていません。
「クライマーズ・ハイ」は、群馬県の地元紙に勤める記者が主役。日航機墜落事故という未曾有の事件を迎えた新聞社の内幕を軸に話が展開します。
社会部、政治部、販売部など各部署の軋轢、現場記者と社内上層部の温度差、浅間山荘事件など過去の事件の栄光に縋る幹部など、人間模様が凄いです。
|д゚) うわぁ…
中間管理職としての苦悩、家族とのギクシャクとした関係での悩みなど、社会人であれば主人公の懊悩を身近に感じられるんじゃないでしょうか。
著者自身が上毛新聞社の記者として勤務していた経験があり、新聞づくりにおける現場の殺伐とした雰囲気などが、もの凄く臨場感があります。編集という仕事柄か、個人的には非常に興味深く読めました。
人間ドラマとして読んだ場合にも、傑作といったデキ。久々に没頭して2日で読了。
( ゚д゚) これは、傑作
というわけで星5。ぜひ手にとって欲しい作品です。映画化されるらしいですが、どのエピソードが削られるのか…。全てを伝えるのは至難の業だと思いますが、原作をスポイルするのだけは避けて欲しいなぁ。
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