吉村昭さんの短編集「見えない橋」を読了、表題作と夜の道が沁みる
吉村昭さんの短編集「見えない橋」を購入。吉村昭さんといえば、個人的にはノンフィクション&長編というイメージが強く、短編集はほとんど読んだことがなかったのですが、久々に吉村昭さんの文体に触れたくて、
( ゚Д゚)σ それ売っちくい
と購入しました。短編集ですね。
「見えない橋」は
見えない橋
都会
漁火
消えた町
夜光虫
時間
夜の道
が収録されています。
「見えない橋」は、刑務所への入所と出所を36回繰り返してきた初老男性と、それを受け入れる保護会の話。ノンフィクションの要素も含んでいます。
「時間」と「夜の道」はノンフィクションですね。「夜の道」は、私小説で、吉村昭さんの母親の闘病(癌)をテーマにしています。闘病生活の壮絶さと死をテーマにしていますが、吉村昭さんの誇張しない文体と構成が、必要以上に悲しさや暗さを感じさせないです。が、
(´Д`) ズーンと心に響くわけですよ
家族の心理描写など、
(゚Д゚) ハッ!
みたいな。自分の内奥に潜んだものを再発見したりします。「見えない橋」、「夜の道」は、特にオススメです。
久しぶりに吉村昭さんの作品を読んだのですが、非常に物静かな雰囲気、無駄な華燭のない描写、そしてどこかしら人間に対する暖かな目が感じられて、
( ´∀`) いいですね
読むと落ち着きます。
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