新堂冬樹さんの「日本一不運な男」を読了
本屋に行って著書検索をしていたところ、新堂冬樹さんの新作「日本一不運な男」が出ていたので購入。
( ´∀`) おお! いつの間に新刊が
ちょっと情けない男性が恋人を人質に取られて、正体不明の組織のいいなりになるというコメディですね。闇金融などの重い話ではなく、非常に軽い内容になっています。『三億を護れ』と同じようなノリといえばいいかな。
新堂冬樹さんは、情けない&妄想癖のある男を書くのが好きらしく、他の作品でもそういった人間が結構出てきます。「カリスマ」の城山とか、大体が驚いたときに
( ゚Д゚) んなぁっ!
や、
( ゚Д゚) ぬわっ!?
といった叫び声をあげるので、わかりやすいと言えばわかりやすい。個人的は、なかなか好きな表現ですね。
( ゚Д゚) んなぁっ!
「日本一不運な男」については、ほとんどの人がストーリーの先が読めちゃうんじゃないかなぁという感じでした。新堂冬樹さんの作品にみられる、終盤まで展開が読めないハラハラドキドキなストーリや、アンダーグランドな世界観が楽しみという人はちょっと期待はずれになるかも。
荒唐無稽というか、それりゃねーだろを連発しつつ、さっくりと読みました。腹を抱えて笑うのであれば「無間地獄」の方が上、洗脳に関する描写なら「カリスマ」が上、闇社会の話なら「溝鼠」が上といった感じかな。
面白い話ではあるけど、新堂さんでなければ描けない要素をもっと詰め込んで欲しいかな。軽い話なら、他の作家でも書けるし、そっちの方面にはいって欲しくないというのが正直な感想。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- イギリス特殊部隊隊長が語る湾岸戦争「ブラヴォー・ツー・ゼロ」を読了、卒倒ものですな(2012.02.19)
- 戦場はかくも不潔なのか! 一兵士の心情を描いた「ペリリュー・沖縄戦記」を読了(2012.01.29)
- スティーヴン・キングさんの短編集「夜がはじまるとき」を購入、これは過去最高の(2011.10.04)
- 「ほんとにあった怖い話 夏の特別編2011」の感想といわくつき物件など(2011.09.04)
- 歴史小説の大御所が衝突する「日本史探訪」を読了、森蘭丸はガチムチなど意外な話も(2011.06.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント