平田弘史さんの「薩摩義士伝」、外様大名の扱いの酷さが想像以上で
最近、平田弘史さんの漫画「薩摩義士伝」を読んでいます。これは、徳川政権下における薩摩藩(島津家)の苦衷を描いた作品ですね。
島津家と言えば、関ヶ原の合戦で西軍(石田三成)方に加担したわけですが、その関係から島津藩は、徳川家から危険分子として見られています。外様大名の中でも、かなり苦しい立場ですね。
徳川家としては、島津家を弱らせるために藩財政を破綻させようと仕掛けるわけですが、その一つの手段として岐阜県内の治水工事を負わせます。で、この作品に描かれているのは、その治水工事に関わる島津藩士たちの群像劇。
もともと生活が貧窮していたところに、膨大な費用がかかる治水工事が課せられる。気骨や根性でどうにかなるという次元の問題ではないわけですが、そこいら辺のやるせなさ、不条理さに耐える人間の気骨というようなものがヒシヒシと伝わってきます。
頑なに信念を曲げないその性格は、一言で言えば頑固一徹。そして偏屈者。個人的にはそういう生き方が好きです。なので、個人的にはオススメ。
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