松本清張さんの「ミステリーの系譜」を読了、閉鎖された社会が生み出す異常性
松本清張さんの「ミステリーの系譜」を読みました。前に津山の事件について触れましたが、それが気になったため購入。
|゚Д゚))) 猟奇殺人ですか
「ミステリーの系譜」には、『闇に駆ける猟銃』、『肉鍋を食う女』、『二人の真犯人』の三編が収録されています。『闇に駆ける猟銃』、『肉鍋を食う女』は、実話をもとにした小説のようですね。だたし、ノンフィクションとは違いインスピレーションを受けたという感じで、小説は脚色されています。
テーマは、閉鎖された社会が生み出す異常性というところでしょうか。今でこそ往来は自由ですが、一昔前の日本は自分の住んでいる地域が世界のすべてという感じなんですね。
そこで受け入れられなくて破滅を選ぶのが『闇に駆ける猟銃』。これは引き籠もりの子どもが家族を殺害してしまうという行動に通じるのかな。
閉鎖された社会で同族結婚を繰り返した結果、精神薄弱となりそれが要因で犯罪が生まれたというのが『肉鍋を食う女』。母親が娘(継子)を食べてしまう話です。
読んだ感想は、
((-ω-。)(。-ω-)) テラキモス
犯罪の描写ではなく、その犯罪を生んでしまった土壌というか風土が気持ち悪い。なんというか、とても陰鬱な感じなんですね。うーん。
このままだと、松本清張さんの作品を読まなくなりそうなので、宮部みゆき責任編集『松本清張傑作短編コレクション』を購入。こっちは、サクサクと読めて面白いですね。自分が好きなのは、「恐喝者」、「地方紙を買う女」、「理外の理」。こういう人間の心理を描いたものがいいですね。
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